道路の歴史と建築基準法上の道路について。さいたま市の不動産売却相談センター

query_builder 2023/05/26
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こんにちは。


さいたま市の不動産売却相談センターの中村です。

今回は、道路についてお話ししたいと思います。

道路の歴史と建築基準法上の道路

道路の意義

不動産の取引において、「道路」と言えば、通常建築基準法上の道路(基準幅員4m)のことを言いますが、本来の道路というのは、国民生活を支える最も普遍的かつ基礎的な社会資本であるから、一部の私道を除き、その管理は国または地方公共団体等の公的主体が行うもので、その公的主体が管理をするための中心的な法律が「道路法」ということになります。

道路の歴史

(1)わが国の道路に関する法制は、律令時代遡ります。

大化の改新により中央集権的な国家体制が成立するに至り、中央と地方の往来や物資の移動が増大したことにより、道路網が発達し、大宝令では、当時の重要な道路を大路、中路、小路に分け、改良の規模、順序等の基準が定められた。これが、わが国の道路法制の始まりです。


(2)中世に入ると、律令制度も形骸化し、それまで発達してきた交通制度も崩壊しました。そして、戦国時代に入り、道路の荒廃は極みに達したが、織田信長の時代に道路は再び整備され始め、信長は4人の「道奉行」を置き、道路の幅員を東海道は6.4m、その他の主要道路は5.5mと定めたとのことです。


(3)江戸時代には中央集権政治が確立したこともあって、家康の「百箇条」では、道路の幅員について、大街道11m、小街道5.5m、横道馬道3m、歩行道1.8mと定められました。しかし、他方徳川幕府は国内の戦争に備えて、江戸周囲の河川には橋を架けることを許さなかった為、これが道路交通を著しく阻害することになった。


(4)明治の時代になり、近代国家としての諸制度が整備され、明治5年に東京中枢部の新街路の幅員を27mとし、そのうち左右3mを人道とすることとされたほか、明治9年には新たに国道、県道および里道の制度が定まられた。

しかし、その基本となる「道路法」は、明治21年の立案以来、実に30年経過後の大正8年になって初めて成立したが、道路をすべて国の造営物としていた関係等もあり、戦後の地方自治法による地方公共団体の本質的変化に伴い昭和27年に至り、この旧道路法を全面的に改正し、今日の新道路法が制定されたのである。


(5)終戦後のわが国の経済成長率は年平均9%といわれ、自動車の台数も年々100%以上の増加を続けていたために、自動車専用道路の建設気運が高まり昭和32年に「高速自動車国道法」および「国土開発縦貫自動車道建設法」が制定され、わが国における自動車専用道路制度の端緒を開いたものであったが、昭和34年には道路法の一部を改正して、1級国道、2級国道、都道府県道および市町村道についても、自動車専用道路とする途を開いたのである。

そして、昭和35年には「東海道幹線自動車国道建設法」が制定され、以降一連の高速幹線自動車道に関する法律が制定され、今日の高速道路網の根幹が形成されていくのである。

(道路法令研究会編著「道路法の解説」より引用。)

建築基準法上の道路との関係

このように、道路法を中心にして整備されてきた道路と、私たち宅地建物取引業者が取り扱う建築基準法上の道路とは、どのような関係になるのでしょうか。

建築基準法の第42条に道路の定義が定められていますが、その第1項1号に「道路法による道路」というものが定められています。ということは、この今まで述べてきた道路法上の道路というものが、あくまでも国民生活を支える最も基本的な社会資本として、私たちの生活の基盤となる住宅やビルなどの建築の為の道路でもあるという位置づけになっていることなのである。


今回も、さいたま市の不動産売却相談センターのブログをご覧いただきありがとうございました。


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