2023年地価公示、2年連続で上昇！　さいたま市の不動産売却相談センター | さいたま市で不動産売却に関するブログを随時更新し有益な情報を発信

地価は、高度成長期、列島改造ブーム、バブルの時代に著しく高騰しました。

「土地神話」という言葉が広まったのもこの時代です。土地を所有していれば必ずもうかるという神話を生みました。

ところが、土地神話に基づいた過剰融資が不良債権発生の要因となり、1991（平成3）年のバブル崩壊とともに、「土地神話」も崩れ去りました。

地価はバブル崩壊後、15年間も下落が続きましたが、2007（平成19）年には、久しぶりに地価が上昇し、ミニバブルの到来と言われました。

ところが、2008（平成20）年のリーマンショックを契機に、100年に１度と言われるほどの世界的な金融危機となり不動産市場も悪化しました。

その後、2011（平成23）年3月には東日本大震災発生により経済活動が深刻な打撃を受け、2009（平成21）年より2012（平成24）年までの3年間は地価が続落しました。

地価公示法に基づいて、国土交通省土地鑑定委員会が、毎年1月1日時点における標準地の正常な価格（1㎡当たりの価格、全国約2万6000地点）を3月に公示するものです。

主な役割は、

①一般の土地の取引に対しての指標を与えること

②不動産鑑定の基準となること

③公共事業用地の取得価格算定の基準になること

④土地の相続評価・固定資産税評価についての基準になること等とされています。

2023年3月22日に公表された地価公示によりますと、全国の全用途平均は1.6％上昇（前年比プラス1.0ポイント）となりました。

住宅地は1.4％上昇（前年比プラス0.9ポイント）、商業地は1.8％上昇（前年比プラス1.4ポイント）となりました。

いずれも2年連続で上昇し、上昇率が拡大しました。

また、工業地は3.1％上昇（前年比プラス1.1ポイント）で7年連続での上昇です。

ちなみに、全国の最高価格値は、東京都中央区の商業地（山野楽器銀座本店）の5380万円／㎡で17年連続の上昇です。

（このエリアだけは土地神話が今もって健在⁉ですね）

国土交通省地価公示室は、「ウィズコロナの下で景気が緩やかに持ち直し、地価は都市部を中心に上昇が継続すると共に、地方部でも上昇範囲が拡大。コロナ前への回復が顕著になった」としています。

住宅地については、都市中心部や生活利便性に優れた地域において「低金利環境の継続」「住宅取得支援策」等による需要の下支え効果もあり住宅需要が堅調な点や、需要者ニーズの多様化による郊外部への上昇範囲の拡大を挙げています。

商業地については、都市部を中心に店舗やオフィス需要、マンション用地需要等から地価の回復傾向が継続されています。

また、国内来訪客が戻りつつある観光地での回復傾向が挙げられています。

住宅地では北海道が7.6％上昇（前年比プラス3.0ポイント）で都道府県の最大上昇率となっています。

特に札幌市の15.0％上昇（前年比プラス5.7ポイント）となっており、変動率上位の10地点を見ると住宅地・商業地ともに北海道が独占しています。

いずれも札幌市に近接する北広島市（住宅地は30.0％商業地は28.4％上昇）が驚異的な上昇を示しています。

この北広島市には、日本初となる開閉式屋根の付いた天然芝の野球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」を中核施設とする「北海道ボールパークFビレッジ」の影響が大きいようです。

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